【#26:イノベーション実現の取り組み方②】~技術者こそ経営者を目指せ!~ イノベーションリーダーが知っておきたい30のチャート | イノベーション創出のヒント JMA GARAGE

【#26:イノベーション実現の取り組み方②】~技術者こそ経営者を目指せ!~ イノベーションリーダーが知っておきたい30のチャート

日本能率協会の上席アドバイザーエグゼクティブフェローの五十嵐氏による本連載コラム。
今回は、前回ご紹介した「イノベーション実現のためのデザインマップ」の使い方についてお話しします。

前回のコラムでは「イノベーション実現のためのデザインマップ」をご紹介しました。
そのマップを構成する各要素の自社保有レベルを把握することができれば、レベルが低いものが明確となり、補強すべき要素が分かります。
そして、どのようにしてレベルの低い要素を補強するかの戦略が必要不可欠となります。

自社で各要素の競争力を磨くことも大事ですが、時間に制約のある中で、自前主義だけではイノベーション実現の機会を失う可能性も高くなることが想定されます。
このような場合、ベンチャー企業との協業、他社とエコシステムを構築すること、事業提携(パートナーシップ)、或いは他社事業の買収等によってビジネスモデルを強化することも考える必要があります。

Chart26:イノベーション実現のためのデザインマップ(例)

デザインマップをどう使うか

技術をメインとした『イノベーションの実現』を考えると、コア技術は、少なくとも世界1位や独占的なレベルが必要ですし、それと組み合わせる周辺技術は、少なくとも業界平均以上が必要となります。

また、イノベーションを実現する上で大切な要素は、ビジネスモデルです。
これが高いレベルでないと、事業の競争優位を保ち続けることは難しくなります。
これからのビジネスモデルは、デジタル化を意識し、デジタル技術を取り入れたものでないと、すぐにそれが陳腐化する恐れがあります。
従って、「イノベーションを実現する」ビジネスモデルを考えるには「デジタルビジネス」を念頭におく必要があります。

マーケティングの要素は、ビジネスモデルの中に含まれるものですが、市場を理解しアクセスする、あるいは開拓するという観点から、要素の項目に挙げて考えてみることも良いと思われます。

調達とは、物理的にものを集めるという他に、製品やサービスの横展開も含めたパイプラインを考えることも含め考えると良いでしょう。

イノベーションリーダーに必須の要件とは

「イノベーションの実現」のために、必要な機能としてイノベーションリーダーの存在があります。
通常は、研究の結果インベンションで成果を出し、コア技術を創り、見出した技術者がこの役割を果たすことが適任と考えられます。
技術のバリューチェーンで、知を進化させることに執着を発揮するであろうと考えるからです。
しかし、新たな事業を興したいという強い志を持ちえない場合はリーダーとして不適任です。代わりに適切な人材を充てる必要があります。

イノベーションリーダーには、関係する部門や関係する人々をまとめ、要素を統合しその実現を図るためにマネジメント力も必要となります。

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五十嵐 弘司

五十嵐 弘司
1980年に味の素(株)入社、バイオ精製工程のプロセス開発に従事。1998年からアメリカ味の素(株)アイオワ工場長、技術開発センター長を経て上席副社長。2009年、味の素(株)執行役員経営企画部長、その後、取締役常務執行役員、取締役専務執行役員に就任。
中期経営計画の策定、M&Aの実務実行など、味の素(株)で経営の中枢を担う。また、技術統括・情報統括として、イノベーションの実現、グローバル展開、ICT活用やデジタル化を推進した。
現在、一般社団法人日本能率協会上席アドバイザー エクゼクティブフェロー、公益社団法人企業情報化協会上席顧問 エクゼクティブアドバイザー等を歴任し、日本産業界の再成長にむけ取組み中。
「競争優位を実現する成長戦略と経営基盤」ほか、企業経営に関わる多数の講演実績がある。著書「技術者よ、経営トップを目指せ!」(2019年11月、日経BP)を出版。

近日公開予定のChart(各記事公開後にリンクが貼られます)

Chart24:イノベーションの機会
Chart25:イノベーション実現の取組み方①
Chart26:イノベーション実現の取組み方②(本コラム)
Chart27:IoTとデジタルビジネス
Chart28:デジタルビジネスの成熟度とGAFAのポジション
Chart29:競争優位を実現する日本企業の取組み方
Chart30:CTO機能の再定義

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