【#19:「これまで」の経営戦略、「これから」の経営戦略②】~技術者こそ経営者を目指せ!~ イノベーションリーダーが知っておきたい30のチャート | イノベーション創出のヒント JMA GARAGE

【#19:「これまで」の経営戦略、「これから」の経営戦略②】~技術者こそ経営者を目指せ!~ イノベーションリーダーが知っておきたい30のチャート

日本能率協会の上席アドバイザーエグゼクティブフェローの五十嵐氏による本連載コラム。
今回のコラムでは、前回に引き続き、これから求められる経営戦略の在り方についてご紹介します。

前回のコラムでは、多くの企業でとられていた“これまでの経営戦略”について説明しました。今回は、激しい環境変化を柔軟に乗り越えていくための“これからの経営戦略”について詳しく書いていきたいと思います。

企業のビジョンを示すことから始める“これからの経営戦略”

これからは、戦略の前提となる予見は、競合ではなく、急速に進む技術革新やメガトレンド、さらにはデジタル化よる事業構造の変化であり、加えてUx(User Experienceの略、顧客が製品・サービスを通じて得られる体験)の最大化やSDGs(Sustainable Development Goals、地球規模の課題解決のための国際的合意)等を視野に入れることが求められます。

そして、これらの予見を踏まえた上で、積み上げた数値を目標とするのではなく、「意志ある企業の未来の姿(明解なビジョン)」を示し、その実現にむけた取り組み(トランスフォーメーション)を表すことが必要です。

将来に向けた新しい価値を創出するために競合とも共創し事業のプラットフォームを創る必要もあります。

また、トランスフォーメーションにあたってはSEED(Social、Ethical、Ecological、Digital)の視点、考え方を踏まえることが重要になります。

前回のコラムで記載した経営戦略のチャートと対応させる形で“これからの経営戦略”をまとめました。要素の違いを意識しながら、ぜひ見比べてみてください。

Chart19:これからの経営戦略

社会課題解決を重視しすぎて企業価値向上の取り組みがおろそかになってはならない

忘れてはならないのは、企業は最終的に「営利を目的として一定の計画に従って経済活動を行う経済主体(経済単位)である」ことです。

社会課題の解決をあまりに重視するばかり、企業本来の目指すものが希薄になる(すなわち企業価値を高める事が優先的でなくなる)と、成長を望むことは難しくなり、結果的に社会課題を解決する力をも失うことにつながります。

ビジョンを明確にもち、企業価値を高める取り組みを行う。
その結果、社会課題をも解決する「力強い企業」が目指すべき姿です。

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五十嵐 弘司

五十嵐 弘司
1980年に味の素(株)入社、バイオ精製工程のプロセス開発に従事。1998年からアメリカ味の素(株)アイオワ工場長、技術開発センター長を経て上席副社長。2009年、味の素(株)執行役員経営企画部長、その後、取締役常務執行役員、取締役専務執行役員に就任。
中期経営計画の策定、M&Aの実務実行など、味の素(株)で経営の中枢を担う。また、技術統括・情報統括として、イノベーションの実現、グローバル展開、ICT活用やデジタル化を推進した。
現在、一般社団法人日本能率協会上席アドバイザー エクゼクティブフェロー、公益社団法人企業情報化協会上席顧問 エクゼクティブアドバイザー等を歴任し、日本産業界の再成長にむけ取組み中。
「競争優位を実現する成長戦略と経営基盤」ほか、企業経営に関わる多数の講演実績がある。著書「技術者よ、経営トップを目指せ!」(2019年11月、日経BP)を出版。

近日公開予定のChart(各記事公開後にリンクが貼られます)

Chart15:企業価値を算出する方法(DCF法)
Chart16:企業のかたち
Chart17:経営のスタンス
Chart18:「これまで」の経営戦略、「これから」の経営戦略①
Chart19:「これまで」の経営戦略、「これから」の経営戦略②(本コラム)
Chart20:2類型ある企業成長の取り組み
Chart21:M&Aのプロセス
Chart22:M&Aの領域設定
Chart23:M&Aを成功に導く要因

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