【#10:コストダウンとコストカット】~技術者こそ経営者を目指せ!~ イノベーションリーダーが知っておきたい30のチャート | イノベーション創出のヒント JMA GARAGE

【#10:コストダウンとコストカット】~技術者こそ経営者を目指せ!~ イノベーションリーダーが知っておきたい30のチャート

日本能率協会の上席アドバイザーエグゼクティブフェローの五十嵐氏による本連載コラム。
今回のコラムでは、事業の収益性を改善するためにコストをいかに減らすかについて、2つのアプローチの違いを紹介します。

企業が収益性の改善に取り組む方法としては
・コストダウン
・コストカット
の二つがあります。

そして、それらの意味の違いと具体的な取り組みポイントを理解しておくことは、マネジメントに携わる方はもちろんのこと、全ての社員にとって重要なことでしょう。

まずはコストダウンとコストカットの違いについて、表にまとめました。

Chart10:コストダウンとコストカット

実行の主体と取り組みの方向性

コストダウンは自律的、かつ継続的に行われ、その実行主体は現場一人ひとりで、ボトムアップが重要です。
一方コストカットは、固定費削減を主体とするため、トップマネージメントの決定によって実施されることが主です。

日本企業は「コストダウン」で発展してきた

従来、日本的な企業経営では、コストダウンのアプローチを好み、大きな成果をあげてきました。
世界的に有名になったトヨタ生産方式(TPS)もコストダウン型アプローチで、QCサークルやTPM活動、一般的に云われるカイゼン活動なども典型的なコストダウンの取り組みです。
つまり、日本企業発展の源泉のひとつは、コストダウン活動にあったといってもよいかもしれません。

「コストカット」はトップマネージメントが進める

一方、コストカットはトップダウンで固定費削減を行う大規模なものです。
その意味で、ケガの手当のような取り組みではなく、手術的な取り組みになります。
それを行う際には、下記の観点なども踏まえる必要があります。
・社会からの受容性
・企業風土
・従業員の意識や就労制度 など

そして、実行時にカーブアウト部分への措置は十分に考慮し、慎重に行う必要があります。

五十嵐 弘司

五十嵐 弘司
1980年に味の素(株)入社、バイオ精製工程のプロセス開発に従事。1998年からアメリカ味の素(株)アイオワ工場長、技術開発センター長を経て上席副社長。2009年、味の素(株)執行役員経営企画部長、その後、取締役常務執行役員、取締役専務執行役員に就任。
中期経営計画の策定、M&Aの実務実行など、味の素(株)で経営の中枢を担う。また、技術統括・情報統括として、イノベーションの実現、グローバル展開、ICT活用やデジタル化を推進した。
現在、一般社団法人日本能率協会上席アドバイザー エクゼクティブフェロー、公益社団法人企業情報化協会上席顧問 エクゼクティブアドバイザー等を歴任し、日本産業界の再成長にむけ取組み中。
「競争優位を実現する成長戦略と経営基盤」ほか、企業経営に関わる多数の講演実績がある。著書「技術者よ、経営トップを目指せ!」(2019年11月、日経BP)を出版。

近日公開予定のChart(各記事公開後にリンクが貼られます)

Chart09:海外赴任のポイント
Chart10:コストダウンとコストカット(本コラム)
Chart11:国内と海外の生産マネジメント①
Chart12:国内と海外の生産マネジメント②
Chart13:国内と海外の生産マネジメント③
Chart14:技術情報 漏洩防止対策

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