【魚眼 虫眼 鳥瞰】 Managementのmanに学ぶ
月刊情報誌『JMAマネジメント』の連載記事の一部をご案内いたします。
新入社員が誕生する年度はじめであるが、新しくマネジャーとなった方もまた多くいることだろう。そこで今回は初心にかえって、「マネジメント」の基本をおさらいしたい。
一般的には、マネジメントの立場にある人を「マネジャー」と呼び、「管理者」と訳される場合が多い。
“manage”という言葉を辞書で調べると、①(会社などを)経営[管理]する ②(機械などを)うまく取り扱う、操る ③(馬を)訓練する ④〜を何とかして成し遂げる、といった訳が出てくる。manageのmanとは、「手」を意味し、手を使って馬を訓練したり調教したりすることが、その語源ということで、「鞭」ではなく「手」だということに、manageを考えるポイントがある。
I can manage by myself.(自分で何とかできる)やmanage a smile(やっとのことで笑顔を見せる)という使い方からも、manageの意味が、ことさらに「管理すること」ではないとわかる。
前述した通り、日本語では、managerを管理者と訳すため、管理することが役割と勘違いされていないだろうか。たしかに管理者という訳でもよかった時代も過去にはあったが、それは、組織も事業もどんどん拡大し、管理の側面を強くしても順調さが目立った高度成長期などの時代のことで、いまの状況とは異なる。
イノベーションが叫ばれる昨今、ダイバーシティ&インクルージョン、開かれたコミュニケーション、社内外とのネットワークやコラボレーションといった行動が重視されるなか、マネジャーは管理を極力減らし、手を差し伸べ、何とか成し遂げるように協働することが、これからのマネジャーに求められる姿である。
変化が激しく、誰もがわずかな先さえ見えない時代だからこそ、「どうにかこうにかして、何とかしていく」という真のmanagementが必要だ。
管理や管理者と訳すことをやめて、manage(マネージ)、management(マネジメント)とそのまま理解するほうが、誤解は生まれない。
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