中国のOMOスーパーマーケット「盒馬鮮生(HEMA)」の最先端のユーザ体験〜オンラインとオフラインを分けるのは無意味だ〜 その1 | イノベーション創出のヒント JMA GARAGE
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中国のOMOスーパーマーケット
「盒馬鮮生(HEMA)」の最先端のユーザ体験
〜オンラインとオフラインを分けるのは無意味だ〜 その1

「オンラインとオフラインの融合」を表す「OMO(Online Marges with Offline)」という言葉が2018年頃から流行して久しい。
この「OMO」、具体的にどのようなことを指すか、皆さんは想像がついているだろうか。
今回は、その「OMO」を体現していると言われる、中国大手ITが運営するスーパーマーケット「盒馬鮮生(フーマーシェンシェン)」をご紹介していく。

アリババのOMOスーパーマーケット「盒馬鮮生(フーマーシェンシェン)」とは?

「盒馬鮮生(フーマーシェンシェン)」とは、中国IT大手のアリババが2016年末から重要戦略として展開する「ニューリテール戦略」を体現するスーパーマーケットである。

「ニューリテール戦略」とは、大まかにいうと「オンラインとオフラインを融合させた新しい消費体験を提供していこう」という戦略である。(ご興味ある方は、アリババ公式サイトでの説明を参照されたい)

盒馬鮮生の第一号店が上海にオープンされたのは、2016年1月15日。
2016年末のニューリテール戦略の発表に合わせるような形で、2017年から急拡大を始め、2019年5月時点で150店舗に達している。

盒馬鮮生の特筆すべきポイントを以下の3つに整理した。

  • 圧倒的体験価値を作る「3キロ以内最短30分配送」
  • これはオンライン?オフライン?痒いところに手が届くシームレスなお買い物体験
  • 行って楽しい!単なるスーパーの枠を超えた体験を提供できる店舗

以下に詳しく書いていく。

ポイント① 圧倒的体験価値を作る「3キロ以内最短30分配送」

まず圧倒的体験価値は「店舗から3キロであれば、最短30分で配送をしてくれる」という点だ。

▲ 店舗に貼られている、30分配送を謳うポスター

もともと中国はデリバリー天国だ。盒馬登場前もフードデリバリーが盛んだった。しかし、生鮮食品のデリバリーはあまり一般的ではなかった。

そこへ盒馬は自社物流網を用い、店舗から3キロ以内の場所には最短30分で配送ができるようにした。
上海などの大都市であれば盒馬は比較的密集しているため、カバー範囲は広い。多くの家が「どこかの盒馬店舗から3キロ以内」となっているので配送対象となる。

使い方は簡単、通常のECサイトと同様だ。盒馬アプリから商品を選択し、配達時間を指定する。
「最短30分」と書くと速さが注目されるが、「30分刻みで好きな配送時間を指定できる、最速は30分後」というのが正しい表現だ。
日本だと14-16時など枠が2時間程度取られているが、盒馬の場合は、14:15-14:45などとより細かく時間を指定できるのだ。宅配を待っていて自分の予定が組みにくい、ということがより発生しづらい。

どのようにこれを実現しているのだろうか。ユーザがアプリから注文すると、盒馬の店舗スタッフの端末に注文情報が届く。スタッフはそれを見ながら手早く商品を袋に入れていく。

▲ 手元の端末をみて自分がピックアップする商品を確認しているスタッフ

ピックアップされた商品が入った袋は、チェーンにひっかけられて天井近くまで上がり、バックヤードまで運ばれていく。
これはなかなか見ていても楽しい光景だ。

▲ スタッフがピックアップした商品が入った荷物を上にあげている様子

バックヤードでは専用のバイク配送員が待機していて、次々に出発するという流れである。
アリババの集積したビックデータを用い、配送員には最速ルートでの配送の指示が出される。

アリババはこれを自前の配送システムで実現しており、大きな強みの一つとなっている。
こちらの動画に、一連の流れがわかりやすくまとまっているので、興味のある方はぜひ参照されたい)

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Yoriko Takizawa

滝沢頼子(たきざわ よりこ)株式会社hoppin 代表取締役 CEO。 東京大学卒業後、株式会社ビービットに入社し、UXコンサルタントとして大企業を中心に多くの企業を支援。上海にも駐在。 その後、上海のデジタルマーケティング会社を経て、日本にてEdtech系スタートアップへ。2019年に、中国ビジネス視察ツアー・コンサルティング等を行う株式会社hoppinを立ち上げ。 2020/ 5/20 【見逃し配信】「デジタル最先端・中国の今 ~アフターコロナを探る~」

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